望み

ゲームの機械音,テレビの独り言,車の喧騒などの人混みの音の中にではなく,小鳥の囀り,小川のせせらぎ,木々の間を吹き抜ける風の音の中にいたい。すさんだ心根を癒せるのは自然の中に抱かれた自らの治癒力しかない。

幸せとは,快食・快眠・快便で,家族あり・友あり・仕事があり,美しいものをめでる心があれば好し。たとえ欠けるものがいくつかあってもかまやしない。

饒舌は胡散臭い。静謐は心地よい。孤独は悲しいけれど,人々の中にいても孤独感は拭い去れない。大自然にいだかれて,まどろみたいものだ。

忙しくてかなわない。周りのことが見えない。余裕が欲しい。こんな忙しいスケジュールの中では,物事の本質はつかめない。「おかしかろうが」と言われても,返す言葉がない。返事をしている余裕がない。生きているのが精一杯で,他人のことなど考えていられ…

若手芸人の笑い顔は胡散臭いが,年寄り芸人の笑顔には心和ませるものがある。この違いはどこから来るのだろう。心の底から笑いたい。世知辛い世の中だからこそせめて,心にともしびが欲しい。

周りが見えなくなってきた。忙しいし,面倒臭いし,感覚弱ってきたし。好奇心が希薄になってきた。新製品にも,はやり歌にも,テレビにも,そして女にも。ほどほどの距離がほしい。笑顔がほしい。やすらぎがほしい。